トドの毒舌(256)新しいもの。古きよきもの。

白内障の両眼手術から随分と時間が経つので新品に交換した

新しい眼の玉はとてもきれいで、その時は世界が美しい総天然色になったんだが、残念ながら人造レンズなのでピント機能が備わっていない。ゆえに見る距離に合わせてメガネが必要なのだが、大好きな読書がしにくくなった。
元々近眼だったのでメガネは不自由でもなんでもない。遠目になったから肉眼では読めずメガネをするが、「単行本」は字が小さくて読みにくい。昼間はいいが車の中や夕刻はホントに読みにくい。
携帯スマホに合わせてキンドルという読書ソフトが有る。これを使うと少なくとも明るいし、字も拡大出来るので読みやすい。昔、親父が大きな虫眼鏡で読んでいたのを思い出す。
難点は、単行本の表紙の絵が頭に入らない。あの邪魔に思った「帯」や本屋のブックカバーがなにか懐かしい。お気に入りのしおりを傷めないように、ヒモをつけたのを思い出す。
それに何冊かシリーズ物を読むと、本棚に背表紙の同じ色が並んでいるのがうれしいものだが、キンドルはそれができない。
さらに、手にとる本の厚さや上版・下版など、本としての「感覚」が失われてしまったなと、寂しく思う。
最近は何事もバーチャルが進むが、触感や遊び雰囲気などを忘れずに、リアリティ化してほしい。
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