二十四節気|冬至

二十四節気でめぐる奈良の風景

「奈良ごよみ NARA-GOYOMI

悠久の歴史と文化が息づく古都・奈良では、1年を通じて変化に富む自然の風景、長い歴史文化に基づく数多くの祭礼や行事、旬の食材に恵まれています。そんな四季折々の「奈良」を二十四節気ごとにご紹介いたします。

古代中国でつくられた季節の区分法で、太陽の動きにあわせて1年を24に分けたもの(一つの節気は15日程度)。季節の訪れをひと足先に察知することができ、天候によって左右される農作業の指針として今でも使われています。
そして、二十四節気をさらに3等分し、季節の風物を表したものが「七十二候」。
それぞれに美しい名前が付けられており、四季よりも細かな季節を文字でも楽しみ、感じることができるのです♪
(今では新暦(太陽暦)が使われているので、現代の四季と二十四節気による四季には少しずれがあります)

二十四節気

冬至 とうじ

12月21日~1月4日頃

「二十四節気」の22番目の節気。冬気が極まるという意味。冬至日は、太陽が最も低い位置にあり、夏至とは反対に一年で最も昼が短く、夜が長くなる日。この二十四節気の冬至が始まる日を境に日足が伸びることから、古くはこの日が一年の始まりと考えられてきました。寒さはまだ増していきます。
七十二候:第64候

乃東生
(なつかくれくさしょうず)

12月21日~12月25日頃

乃東が芽を出し始める頃。花の形が矢を入れる「靫(うつぼ)」という道具に似るところから名づけられた植物「靫草 (うつぼぐさ)」は、毎年、夏至の頃に枯れていきますが、この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草」です。また、乃東と呼ばれることもあります。冬が深まるとともに風が冷たくなりますが、季節は少しずつ、着実に春に向け動き始めています。
Photo:「平城宮跡の冬の朝景 」 © 澤戢三
七十二候:第65候

麋角解
(おおしかつのおつる)

12月26日~12月30日頃

オス鹿の角が取れ落ちる頃。麋角(びかく)とは「なれしか」の角。なれしかとは「大鹿」のことで、トナカイの一種の大鹿、またはヘラジカのことだとされています。鹿の角は、4月頃に生え出し9月頃に硬い鋭い角が完成。翌年の早春に落ち、こうして毎年生え変わります。中には血管も通っているので、角の表面の溝は血管の跡です。
Photo:吉城川べり の 牡鹿二頭 (奈良市)© 澤戢三
七十二候:第66候

雪下出麦
(ゆきわたりてむぎいずる)

12月31日~1月4日頃

お正月にあたるこの時期、一面の雪景色となる地方も多いことでしょう。新たな年を迎え「雪の下から麦いずる」とは何とお芽出度い。麦というのは、小麦、大麦、ライ麦、エン麦などのイネ科穀物の総称で、食用にされる品種のほとんどは中東の原産と言われています。基本的には秋に種まきをし、翌年の夏に収穫する作物として、世界的に栽培されています。一面の雪景色の中、雪の下ではすでに麦の目が芽吹いています。
Photo:「雪の明日香村細川」 © 澤戢三

春分の奈良

旬情報

奈良の桜スポット

平群町の福貴畑地区、斜面一面に桃、紅白モクレン、レンギョウ、サンシュユ、ボケ、ツバキ、桜など、春の花が咲き乱れます。
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