二十四節気|立冬

二十四節気でめぐる奈良の風景

「奈良ごよみ NARA-GOYOMI

悠久の歴史と文化が息づく古都・奈良では、1年を通じて変化に富む自然の風景、長い歴史文化に基づく数多くの祭礼や行事、旬の食材に恵まれています。そんな四季折々の「奈良」を二十四節気ごとにご紹介いたします。

古代中国でつくられた季節の区分法で、太陽の動きにあわせて1年を24に分けたもの(一つの節気は15日程度)。季節の訪れをひと足先に察知することができ、天候によって左右される農作業の指針として今でも使われています。
そして、二十四節気をさらに3等分し、季節の風物を表したものが「七十二候」。
それぞれに美しい名前が付けられており、四季よりも細かな季節を文字でも楽しみ、感じることができるのです♪
(今では新暦(太陽暦)が使われているので、現代の四季と二十四節気による四季には少しずれがあります)

二十四節気

立冬 りっとう

11月7日~11月21日頃

「二十四節気」の19番目の節気。「冬立つ」というその文字通り、暦の上ではこの日から冬の季節に入ります。立冬は、秋分と冬至のちょうど中間にあたり、暦の上では立冬から冬に入ります。まだまだ秋の様子ですが、時折冬の気配を感じられ、本格的な冬に向けた準備を始める時期です。
七十二候:第55候

山茶始開
(つばきはじめてひらく)

11月7日~11月11日頃

ツバキ科の花には大きく分けてツバキとサザンカの種がありますが、冬の初めに先駆けとして咲くのは、山茶花(さざんか)です。ですので、山茶始開のよみは「つばき」ですが、”椿 (つばき)” でなく、ツバキ科の「山茶花」のことを指しています。山茶花という漢字は「山に生え花を咲かせる茶の木」ということで、その昔、葉の部分をお茶として飲んでいたことに由来すると言われています。
photo:「九品寺(くほんじ)の山茶花」© 林智美
七十二候:第56候

地始凍
(ちはじめてこおる)

11月12日~11月16日頃

これから先、ぴんと張り詰めた冷気のもと、大地が凍り始める頃です。夜間の冷え込みもいっそう厳しく、冬の訪れがはっきり肌で感じられる時季です。冬の朝、そこが柔らかな土であれば、空気が夜を越えて朝に向かって冷やされ、地表へと吸い上げられた水分を凍らして霜柱となり、澄んだ陽光に照らされた地面は煌めいて、とても美しく輝きます。
photo:「奈良市大渕池(おおぶちいけ)の朝霜」© 末澤昭宏
七十二候:第57候

金盞香
(きんせんかさく)

11月17日~11月21日頃

漢字やよみからは、春に車輪のような円い花をつけるキク科の金盞花(きんせんか)を連想してしまいそうですが、冬の花でも香り高いことで人気のある水仙の花のことを表しています。水仙は、冬の厳しい寒さのなか、雪が残る野山などで白い可憐な花を咲かせる凛とした佇まいから“雪中花”と称され、お正月の花としても高い人気を誇ります。
photo:「般若寺(はんにゃじ)のお地蔵様と水仙」© 漆間祐晃

春分の奈良

旬情報

奈良の桜スポット

平群町の福貴畑地区、斜面一面に桃、紅白モクレン、レンギョウ、サンシュユ、ボケ、ツバキ、桜など、春の花が咲き乱れます。
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