二十四節気|寒露

二十四節気でめぐる奈良の風景

「奈良ごよみ NARA-GOYOMI

悠久の歴史と文化が息づく古都・奈良では、1年を通じて変化に富む自然の風景、長い歴史文化に基づく数多くの祭礼や行事、旬の食材に恵まれています。そんな四季折々の「奈良」を二十四節気ごとにご紹介いたします。

古代中国でつくられた季節の区分法で、太陽の動きにあわせて1年を24に分けたもの(一つの節気は15日程度)。季節の訪れをひと足先に察知することができ、天候によって左右される農作業の指針として今でも使われています。
そして、二十四節気をさらに3等分し、季節の風物を表したものが「七十二候」。
それぞれに美しい名前が付けられており、四季よりも細かな季節を文字でも楽しみ、感じることができるのです♪
(今では新暦(太陽暦)が使われているので、現代の四季と二十四節気による四季には少しずれがあります)

二十四節気

寒露かんろ

10月8日~10月22日頃

「二十四節気」の17番目の節気。寒露とは「晩秋から初冬のころに降りる冷たい露」の意味。秋の長雨も終わり、日に日に気温は低下していきます。紅葉が始まり、空を見上げれば、海を渡ってやってきた、雁などの冬鳥が飛来するなど、秋の深まりを感じられる時季です。
七十二候:第49候

鴻雁来
(こうがんきたる)

10月8日~10月12日頃

燕(つばめ)が南へ帰る頃、入れ違いに雁(がん) が渡ってくる頃。遠くシベリア、カムチャツカから海を越えて雁が渡ってくる頃に吹く北風は「雁渡し」と呼ばれ、秋の季語になっています。極寒の地から比較的暖かい日本に来る時、雁たちは方向を見失わないために、太陽や北極星の位置を指針にしているそうです。
photo:「 山の辺の道より望む夕景 」( 桜井市)© 澤戢三
七十二候:第50候

菊花開
(きくのはなひらく)

10月13日~10月17日頃

菊の花が咲き始める頃です。ひと月遅れで迎える旧暦9月9日(新暦10月上旬ごろ)は重陽(ちょうよう)の節句は、ちょうど菊の花の盛りの頃。別名「菊の節句」ともいい、この日に不老長寿を祝う中国の習慣が平安時代の日本へ伝わり、高貴な人々が菊花酒を飲みながら歌を詠み花を競う「菊合わせ」などが楽しまれました。菊は日本の秋を象徴する花で、後鳥羽上皇が自らの印として愛用したことが慣例となり天皇家の家紋となりました。
photo:「菊」(奈良市)© 辰巳利之
七十二候:第51候

蟋蟀在戸
(きりぎりすとにあり)

10月18日~10月22日頃

夜は肌寒くなり、朝夕の露が冷たく感じられる頃。「秋の日はつるべ落とし」という言葉の如く、太陽があっという間に沈んで日が短くなっていきます。「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」とありますが昔はコオロギのことをキリギリスと呼んでいたので、この蟋蟀はコオロギや鳴く虫の総称です。
photo:「 キリギリス 」(桜井市)© 辰巳利之

春分の奈良

旬情報

奈良の桜スポット

平群町の福貴畑地区、斜面一面に桃、紅白モクレン、レンギョウ、サンシュユ、ボケ、ツバキ、桜など、春の花が咲き乱れます。
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