メディカル最前線vol.57『西の京介護医療院やすらぎ』長期療養のための医療と日常生活の支援 メディカル最前線 2023.8.20 やーさん 【西の京病院直営】2023年4月新設!独立型としては奈良県初 今春西の京病院に新設された「西の京介護医療院やすらぎ」。介護医療院とは、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活施設」としての機能を兼ね備え、長期療養のための医療と日常生活のための支援(介護)を一体的に提供する施設だ。少々耳新しい施設の特徴を同院施設長の齋藤 精久医師にうかがった。 齋藤 精久 施設長・医師 超高齢化が進む中、介護と医療が切り離せません。その両方を住居的な空間で行っています。ご家族との入所前面談に時間をかけ、双方の意思疎通を大切にしています。 先生の健康法 よく食べよく寝ることに尽きます。小4から続けているサッカー、当院の開設準備等で、なかなか練習に参加できないでいますが、落ち着いたら行きたいですね。 介護医療院は、地域包括ケアシステム強化のため、2017年の介護保険法改正に伴い、新たな介護保険施設として創設が進められているもので、医療ニーズのある要介護高齢者の長期療養・生活施設としての役割を持つ。 康仁会での介護医療院のポジション“一人ひとりの患者さまを一生涯かけて見守る医療・介護の環境づくり”が信条 ■医療管理体制の充実 終始治療が必要な人を受け入れる高齢者施設はまだ少ない中で、点滴、喀痰吸引や酸素投与が必要な人、胃ろうなど経管栄養を行っている場合も、医療管理体制が整っているので安心して入所できる。 既存施設(病棟)からの転換型が多い中で、西の京病院では、奈良県でいち早く新設! ■長期の療養生活・ターミナルケア 住まいと生活を医療が支える空間として、ハード・ソフト両面のプライバシーの尊重と確保が重要とされ、4人室では間仕切り家具やカーテンなどで、長期療養生活に配慮する。 また看取りやターミナルケアの体制も整っており、急性期病院とは異なる看取りが可能で、利用者・家族共に喜ばれているそうだ。 4人室 食堂・談話室からは若草山等の眺望 ■病院併設の安心 同院は西の京病院に隣接しており、利用者の体調が急変した時など緊急時には、西の京病院が24時間体制で対応。 ■災害時も安心 同施設は、非常用発電設備を完備し、災害時にも安全・安心な療養生活を送ることができる。 ■利用できるのは 要介護(要介護1~要介護5)認定を受けた65歳以上の人(要支援は対象外)。または、64歳以下でも特定疾患(がん・パーキンソン病・関節リウマチ等16疾患)があり要介護認定を受けた40歳以上の人は申請可能。 また、自宅での介護が難しく、日常的に医療ケアを必要とする人など、介護度や緊急性の高い人が優先される。 経験豊富な専門職チーム 医師や看護師をはじめ、介護士・管理栄養士・理学療法士・作業療法士などがワンチームとなり、医療と生活支援を行っています。 地域貢献活動 コロナ禍が落ち着いたら、地域との交流拠点・ご家族とのふれあいの場として、介護予防教室や季節の催しなど地域貢献活動に向けて、施設長を中心に検討中です。 ■問い合わせ/西の京介護医療院やすらぎ TEL.0742-32-5518/奈良市六条町99-2■取材協力/医療法人康仁会 西の京病院 TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1https://www.nishinokyo.or.jp/