メディカル最前線 西の京病院直営 介護老人保健施設「ロイヤルフェニックス」 メディカル最前線 2022.12.12 みょ 医療・看護・介護からリハビリテーションまで 専門チームが在宅生活の復帰をサポート 自主トレメニューに沿ってマシンで運動 病院&居宅介護支援事業所併設の安心利用者の体調が急変した時など緊急時には、隣接の西の京病院が24時間体制で対応。 「老健(介護老人保健施設)」は、医療、看護、介護からリハビリテーション(以下リハビリ)、栄養管理などのサービスを提供し、障害のある人や高齢者など、本人と家族が安心した在宅生活を続けられる支援を介護保険で利用できる施設だ。 西の京病院併設の老健施設「ロイヤルフェニックス」は、創設から25年。2代、3代にわたる利用者も多いという、その在宅復帰への具体的なサービス内容を取材した。 ■老健の役割 老健の主な役割は「在宅復帰」と「在宅支援」で、約3か月を目標に、入所または通所で食事・入浴などのサービスと必要なリハビリを行い、在宅復帰を目指す(在宅の訪問リハビリと連携も可能)。 また、ショートステイ(短期入所療養介護)や、特養入居待ちの間の入所もできる。さらに最期の時を過ごすこと(看取り)も可能だ。 この日のために リハビリを頑張ってきた! 毎年恒例のサツマイモ掘り! レッドコード:筋力・バランスを 整え、転倒防止・可動域拡大 理学療法士がリハビリの 目標を確認・アドバイス中 〇×クイズで脳トレ中! ■在宅生活をイメージしたリハビリテーション “一日でも長く本人らしい在宅生活が継続できる”ことが老健の目的なので、在宅での生活を見据えたリハビリを行う。心身の活力(筋力や認知機能など)を含む生活機能が低下しないよう、一人ひとりの症状・好み・目的に合ったリハビリメニューを実施している。 在宅での活動をイメージした畳敷きやシステムキッチンなどで、実際に寝起きしたり調理したりと、楽しみながら復帰機能をトレーニング! 気候のいい時は、屋外で ガーデニングや菜園作業 ■利用者の自主性を重視 同施設では、利用者の自主性を引き出すために、利用者自身の企画によるイベント開催などの支援も行っている。一例を挙げると、菜園で育てた大根やサツマイモは、併設の保育施設の子どもたちと一緒に収穫を楽しんでいるそうだ。 ■利用できるのは… 65歳以上の要介護(要支援1〜要介護5)認定を受けた人で、病状が安定期にあり入院治療の必要はないが、リハビリ、看護、介護などのケアを必要とする人。 水分補給のきっかけづくりにこの日のおやつタイムはドリンクバイキング! コロナ禍で季節イベントの運動会や祭りも規模を制限されるので、部屋や廊下にスタッフと利用者さん手作りの壁飾りで季節感を演出! 総勢約160人がチームで支援 医師、看護職員・介護職員・リハビリテーション職員・ST(言語聴覚士)、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士・ケアマネージャー・支援相談員 事務長 古川 貴則さん/前列右 〝引き算〟ではなく、〝足し算〟の介護を目指しています。小さなサポート(環境の整備等)で、昔できていた状態に近づけることです。〝フェニックス(不死鳥)〟のように、一日も早く元気になっていただけるよう、皆で応援します! 事務 前田 真紀子さん/前列左 いろいろな職種のスタッフがチームで利用者さんの生活をバックアップしています。コロナ禍で家族との接触が少ない状況の中、周辺地域の感染状況に合わせて、アクリルボード越しやテレビ面会などで大切な時間を過ごしてもらっています。 施設長 江口 政則 医師 総合的な職種のチームでトータルな支援を、アットホームな環境で行っています。高齢化が進む中、看取りも増えましたが、医師が常勤し、西の京病院併設と、ご家族にも安心して任せていただいています。 介護老人保健施設「ロイヤルフェニックス」 ■問い合わせ/TEL.0742-35-1313■住所/奈良市六条町99-2 ケアプランセンターで、要介護高齢者のサービスについて役所への申請代行も行う ■取材協力/医療法人康仁会 西の京病院 TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1https://www.nishinokyo.or.jp/