メディカル最前線vol.37 西の京病院 歯科 メディカル最前線 2021.5.26 みょ 【歯 科】 マスク生活が口腔内環境に及ぼす悪影響?! 健全な口腔が全身の健康につながる 歯科疾患・口の健全性は、全身疾患、口(あご骨)周りの筋肉と頭痛や肩こり、姿勢などに影響を与えることがある。長引くマスク生活の中で、口腔内環境に出始めたトラブル。院内医師や地域の医療機関との連携で、様々な合併症治療に当たる西の京病院・歯科の中塚伊知郎先生に話を伺った。 マスク下で口呼吸していませんか? マスクが不可欠になった日常生活だが、息苦しさのあまり楽な口呼吸をしがちな人が増加中のようだ。口呼吸は口腔機能の低下を招きやすく、また心身のいたるところへの弊害も生みやすい。 鼻呼吸にアプローチ 口呼吸は、舌が上あごに触れていない状態(舌位が下がっている)で、舌骨筋(あご下から前首にかけての筋肉)が緩み、前かがみの姿勢となり、筋肉疲労が起き、また呼吸が浅く血液循環も悪くなるので、頭痛や首肩のコリにつながる。同時に上あごの歯列も不ぞろいになりやすいとのこと。 同院では健全な呼吸にアプローチできる矯正治療も行っている。 歯周病は万病のもと 糖尿病や心臓病、肺炎など全身の健康に影響! 「歯周病菌や菌の毒素、炎症性物質が血流に乗って全身を巡り、いろいろな病気の発症と関連しているとされます。初期の人を含めると成人の80%以上が罹患している国民病です」と先生。 定期健診で口腔環境を健全に健診は不要不急ではありません! 日々の正しいブラッシングと定期的なケア(健診)で、健全な歯と口腔環境の維持に努めることが大切だ。 虫歯のチェックや歯周病予防をはじめ、口の中の機能を健全に発揮できる環境づくりに有効なのが定期健診。口腔内のチェックと共に、歯の汚れの掃除をし、患者それぞれのウイークポイントに対する手入れ法(歯磨きのコツや生活習慣指導など)をアドバイスする。 口腔内掃除のスグレモノ〈エアフロー治療法〉 歯と歯茎にやさしく、スピーディー&的確! 歯肉と口全体の診査→歯の汚れ(歯垢=バイオフィルム:ばい菌)を染め出し、細かい粉交じりのエアフローで除去する。歯周ポケットの深さに合わせたチップを使い、歯や歯茎を傷めることなくスピーディーに歯垢や歯石の除去が行える。 中塚 伊知郎 医師 歯科医師 歯学博士 “健全で高機能を持つ口腔を保つ”がモットーです。健康な歯数が多いほど(8020=80歳で20本)、また義歯による機能回復をするほど、健康寿命は延びます。口腔環境は幼児から。子どもさんの歯のこと、気軽にご相談ください。 三田 悟司 医師 歯科医師 歯学博士 マスク生活でも鼻呼吸を意識しましょう! フィルター(鼻毛)と粘液でウイルスをブロック&絡め取り。また加湿・加温でウイルスの力を弱めることができます。 医療法人 康仁会 西の京病院 歯科 TEL:0742-35-1117 ●予約優先制診療時間:9:00〜12:30、14:00〜18:15(土曜は13:30まで)受 付:診療終了時刻の30分前まで休診日:木・日曜、祝日 ■問い合わせ/患者支援センター TEL.0742-35-2219■取材協力/医療法人康仁会 西の京病院 TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1https://www.nishinokyo.or.jp/