【リハビリテーションセンター】 カラダとこころ一体の機能回復でQOL(日常生活の質)向上 -専門家がチーム一丸となって連携プレー!-
病気やけが、高齢化などで身体が不自由になっても、治療や機能回復訓練などで、再び日常生活を営み、心身共に社会生活に復帰できるような”再生“とも言うべき回復療法=リハビリテーション。そのプロ集団・西の京病院のリハビリテーションセンターを訪ねた。
個々に即した生活リハビリ メニューをチームプレーで
寝返る、起き上がって歩くなどの基本動作機能の回復(理学療法)、食事・入浴・排泄などの日常動作および手工芸など、あらゆる実用的な諸活動の実現(作業療法)、話す、食べるなどの音声・言語機能および嚥下機能の回復(言語聴覚療法)などを目指すリハビリテーション。 同センターでは、各科医師の診断とリハビリテーション科専任医の診察・指示の下、患者一人ひとりの身体的精神的状況に沿ったメニューで、多種多様な機器・設備も利用しながらマンツーマンで行っている。 現在、理学療法士24人、作業療法士5人、言語聴覚士6人にアシスタント4人と、総勢40人体制。一人の患者に対し、全員が情報を共有し、連携した治療・訓練を実施。
寝返る・座る・立ち上がる・歩くをスムーズに 「理学療法」
運動療法・動作練習・物理療法(熱・光・電気・水エネルギー)などによる基本的動作能力の回復・維持、または代償機能の獲得で生活の基盤を確立。
食事・入浴・排泄から趣味・仕事までその人らしい日常を 「作業療法」
作業活動を用いて、病気やけがで生じた障害の回復や、残された能力を活用し、その人らしい日常生活が送れるように治療を行う。
障害を持たれた方の心の状態も把握し、仕事や遊び、家族との団欒など、その人らしい生き方を共に考えた療法の提供をします。
話す・食べる楽しみを 「言語聴覚療法」
音声・言語・聴覚・嚥下機能のどこにどんな障害があるのかを検査し、回復・維持を図る練習・指導。
コミュニケーションに欠かせない「ことば」や、生きる楽しみの一つ「食べる」機能に障害を持った方に、心理面へのアプローチを図りながら症状に合った機能訓練を行っています。
脳血管障害・運動器疾患障害・呼吸器障害の方々の治療を行っていますが、障害名は同じでも個々の身体状況と必要な動作は異なるので、一人ひとりに即した療法を、医師・看護士、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士らが、センター全体で把握しチームプレーで提供しています。
整形外科部長・人工関節センター長・
リハビリテーションセンター長
内藤浩平 医師
リハビリや運動に欠かせないモチベーション(意欲)を持続するためには達成感が大切です。そのために、運動がうまくできたことや運動の効果を実感(成功体験)してもらえるように声掛けしています。
自宅での運動を長く続けるには、普段の動作に運動の要素を組み込むことです。例えばトイレでの立ち上がり運動やキッチンでの立ち仕事で爪先立ち(各5回)などです。
リハビリテーション科 技士長(理学療法士)
明道知巳 理学療法士
取材協力/医療法人康仁会 西の京病院(メディカルプラザ薬師西の京事務局/奈良市六条町102-1)
問い合わせ/TEL.0742-35-2219(患者支援センター)
https://www.nishinokyo.or.jp/
*yomiっこ2019年10月号に掲載の情報です