メディカル最前線vol.15 西の京病院 歯科

【歯科】口の健康が全身に影響! 健全な口腔をつくっていきましょう

歯科疾患・口の健全性は、全身疾患、口(あご骨)周りの筋肉と頭痛や肩こり、姿勢などに影響を与えることがある。院内医師や地域の医療機関との連携で、様々な合併症治療に当たる西の京病院・歯科の中塚伊知郎先生に、最新の歯科医療について伺った。

歯周病は万病のもと

「歯周病菌や菌の毒素、炎症性物質が血流に乗って全身を巡り、いろいろな病気の発症と関連しているとされます。初期の人を含めると成人の80%以上が罹患している国民病です」と話し、毎日の正しいブラッシングと、歯科医での定期的なケアで健全な歯と口腔環境の維持に努めることが大切と力説。

口呼吸の原因を探り、鼻呼吸にアプローチ

口呼吸は、単に癖なのか、鼻炎や副鼻腔炎など何らかの病気のせいのこともあり、それらを治すことが必要。口呼吸は、舌が上あごに触れていない状態(舌位が下がっている)で、舌骨筋(あご下から前首にかけての筋肉)が緩み、前かがみの姿勢となり、筋肉疲労で頭痛や首肩のコリにつながる。同時に上あごの歯列も不ぞろいに。同院では健全な呼吸にアプローチできる矯正治療も行っている。

あいうべ体操、パタカラ体操、舌ストレッチ、顔マッサージなど、
自分に合った方法で口腔周囲筋を鍛えましょう!

舌ストレッチ

人差し指から小指までの4本を頬に当て、上の奥歯の辺りを後ろから前へ10回まわす。
親指であご骨の内側を耳の下からあごの下まで5か所ぐらいを5回ずつ押す。
両手の親指をそろえてあごの真下から舌を突き上げるように10回グーと押す。

定期健診で口腔環境を健全に

虫歯のチェックや歯周病予防をはじめ、口の中の機能を健全に発揮できる環境づくりに有効なのが定期健診。口腔内のチェックと共に、歯の汚れの掃除をし、患者それぞれのウイークポイントに対する手入れ法(歯磨きのコツや生活習慣指導など)をアドバイスする。

健全な歯を少しでも多く保持 = 将来的に治療費の出費を抑えられる

口腔内掃除のスグレモノ、エアフロー治療法

歯肉と口全体の診査→歯の汚れを染め出し→歯茎の上と中・深のバイオフィルム(バイ菌)を細かい粉交じりのエアフローで除去する。歯周フロートの深さに合わせたチップを使って、歯や歯茎を傷めることなくスピーディーに歯垢や歯石の除去が行える。

スピーディーに的確&安全
エアフロー治療法

●安心して治療を受けていただけるよう、使用する器材は適切に滅菌・消毒しています
●痛みやストレスの少ない治療を心がけています

“健全で高機能を持つ口腔を保つ”がモットーです。元気な歯の数、また義歯でもかみ合わせの善しあしで健康寿命が変わってきます。口腔環境は幼児から。子どもさんの歯のこと、気軽にご相談ください。

中塚 伊知郎 医師
徳島大学・岡山大学大学院卒
歯科医師 歯学博士

家族みんなで口腔周囲筋を鍛えましょう。歯の健康はもちろん、あごのたるみ防止や小顔・滑舌効果にもつながりますよ♪ 

南 智香子医師
新潟大学歯学部卒

取材協力/医療法人康仁会 西の京病院
TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1

https://www.nishinokyo.or.jp/

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