メディカル最前線vol.4 西の京病院 歯科

【歯科】生涯にわたり、 口の健康を守るお手伝い

歯科疾患と全身疾患、口(あご骨)周りの筋肉と頭痛や肩こり、前かがみ姿勢などとの関わりが大きく、口の健康が重要。院内医師、地域の医療機関との連携で様々な合併症治療に当たる西の京病院・歯科の中塚伊知郎先生に、最新の歯科医療についてうかがった。

8020で生涯元気に

人の歯は通常28本ですが、健康な歯が20本あれば食生活にほぼ満足できます。歯数が多いほど、また義歯による機能回復をするほど、認知症発症のリスクは低くなります。歯と歯をかみ合わせた時の刺激は、歯根から脳に伝わり、記憶や思考、感覚などをつかさどる部位を活発化させるからです。

「8020(はちまるにいまる)」…80歳になっても20本以上の歯を保とう!

歯周病は万病のもと

歯周病は全身の健康に影響する!

歯周病菌や菌の毒素、炎症性物質が、血流にのって全身を巡り、いろいろな病気の発症と関連しているといわれています。歯周病は、初期を含めると成人の約80%以上が罹患している「国民病」です。毎日の正しいブラッシングと歯科医での定期的なケアで、健康な歯と口腔環境を守っていきましょう。

歯並び・かみ合わせは、 頭痛・肩こりなどの原因に

かみ合わせが悪いと、歯をかみ合わせた時にあご骨から頭蓋骨周り、首から肩の筋肉疲労が起こり、それが頭痛や首・肩こりを引き起こしていることも。また、舌筋が弱いと舌が定位置(上あご)に着けず、前かがみの姿勢になり、首肩のツッパリとなります

あいうべ体操、パタカラ体操、舌ストレッチ、顔マッサージなどで口腔周囲筋を鍛えましょう。幼児の口ポカンや口呼吸の改善効果があります。

舌ストレッチ

①人差し指から小指までの4本を頬に当て、上の奥歯の辺りを後ろから前へ10回まわす。
②親指であご骨の内側を耳の下からあごの下まで5か所ぐらいを5回ずつ押す。
③両手の親指をそろえてあごの真下から舌を突き上げるように10回グーと押す。

顔のマッサージ

①顔全体を両手で覆う
②口の周りを手のひらで円を描くように後ろから前にゆっくり回す。
③ほほ中心、こめかみの近くに移動し、それぞれほぐす。

安心して治療を受けていただくために

● 痛みやストレスの少ない治療を心がけています
● 使用する器材は適切に滅菌・消毒管理し、感染防止に努めています

“健全で高機能を持つ口腔を保つ”がモットーです。元気な歯の数、また義歯でもかみ合わせのよしあしで健康寿命が変わってきます。口腔環境は幼児から。子どもさんの歯のこと、気軽にご相談ください。

中塚 伊知郎医師
徳島大学・岡山大学大学院卒 歯科医師 歯学博士

家族みんなで口腔周囲筋を鍛えましょう。歯の健康はもちろん、あごのたるみ防止や小顔・滑舌効果にもつながりますよ♪

南 智香子医師
新潟大学歯学部卒

取材協力/
医療法人康仁会 西の京病院 TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1

戻る