編集長のメッセージ(5月)

韓国の結婚式に思うこと

先日、韓国の結婚式に参列するという珍しい経験をした。韓国の東南部に慶州という町があり、奈良市と姉妹締結を結んでいる。私も20年以上前から何度も訪れ大切な友人・知人も何人かいる。結婚したのはそのうちの一人の娘さん。

聞くと、韓国の結婚式は招待状をもらっていない人でも、どこかで新郎や新婦とつながっていれば参列OK。できるだけ多くの人にお祝いしてもらいたいという韓国式のスタイルらしい。式はホテルで行われ1時間程度。披露宴や引き出物などなくご祝儀は3~5千円の気持ち程度。 最近は電子マネーで送金する人も多いという。
まず韓国の民族衣装チマチョゴリを着た両家の母親が共に手をつないで入場し、ろうそくに点火。新郎の入場後、ウエディングドレスを身にまとった新婦が、新婦の父親と共にバージンロードを歩いてきて、新郎にバトンタッチ。
そのまま新婦の父が仲介役になり、人前結婚式の形で二人が父に誓いの言葉を述べる。そして娘の誕生から現在までの成長ぶりを父が語り、新郎によろしくということで終わった。涙を流しながら読み上げる友人の姿に思わずもらい泣きした。短時間のあっさりしたものだったがとても温かい結婚式で、多くの人が気軽に参加して祝福をする形がいいなあと思った。
昨今、冠婚葬祭は家族でこじんまり済ませるという日本の風潮と比較すると、考えさせられる機会となった。

よみっこ編集長 朝廣 佳子

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