歯がなくなったときの選択肢

歯を失うと見た目が悪いだけでなく、歯並びが崩れて正しくめない状況に陥り、消化器官、ひいては全身の健康にも影響が。さらに、肩こりや頭痛の原因にもなる。また噛む回数が減ると脳への刺激や血流も減り、認知症のリスクが高まることも過去の本誌、歯の特集で学んできた。正しい噛み合わせのための治療法には入れ歯やブリッジが一般的だが、今号では1978年に日本で始まった「インプラント」に焦点を当ててみる。

治療の選択肢

保険診療

入れ歯

歯を失い歯茎だけになったところに、人工歯が並ぶプラスチック製(金属で補強)のもので歯を補う方法。部分入れ歯と総入れ歯があり、部分入れ歯はクラスプという針金で隣または両隣の歯にひっかけて固定。

ブリッジ

歯を失った場所の両隣の歯を削って支台歯とし、そこに連結された被せ物を接着する治療。被せ物が橋(ブリッジ)渡しのような状態になっている。

自由診療

インプラント

インプラントは、歯を失った場所のあごに人工の「歯根」を埋め込み、人工歯を止め付けて独立した歯として機能させるもの。インプラントには、主にチタン製が使われる。

治療の流れ

カウンセリング
丁寧な説明、インフォームドコンセント

初期治療
人工歯根をあごに埋め込む外科手術なので、歯周病などがあれば、その治療を優先

一次手術
歯科用CTによる3次元データを基に、歯肉を切開しインプラントを埋め込んで縫合

待機期間
埋め込んだインプラントがあごの骨と結合するまで数か月おく(術後〜数か月)

仮歯装着
仮歯を装着し咬合こうごう状態と歯周組織の安定を図る

型取り
あごの骨とインプラントが結合したら シリコン材で型取り

人工歯の装着
人工歯をスクリュー(ネジ)固定かセメント固定で装着
インプラントを支えとした入れ歯は、着脱可能

メンテナンス
毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスなど丁寧なケアが必要

インプラントのメリットとデメリット

インプラントの
メリットとデメリット

インプラントのメリット

インプラントのデメリット

インプラントが適するのは?

医師ととことん相談しよう!
治療にあたって

長年にわたる信頼関係が必要!

体験談

インプラントユーザーの声を集めました!

Y子・81歳
出産後、歯がボロボロになり、差し歯にしていたが調子が悪く、60歳の頃インプラント支柱の総入れ歯に。その後は硬いものも食べられて絶好調!4か月ごとに分解掃除続けています。

K恵・75歳 15年前から、虫歯など3本をインプラントに。以後月1で歯科健診。天然歯と変わりなく過ごせています

M子・50歳
大臼歯の土台が不安定になり、2年前から半年かけてあごの骨を治療、3本をインプラントに。以前より歯磨き(歯間ブラシ併用)も念入りにして好調。医療費控除もあり助かった。

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