「奈良の食」のブランド力向上を目指す「(一社)奈良のうまいもの会」(堂土健一会長・約70会員)が、3月15日の定例会で「奈良のうまいもの会おススメ商品展示試食会」を、なら食と農の魅力創造国際大学校付属セミナーハウスで開催しました。
会員の商品を知ることを目的とし会員相互の交流も兼ねた企画で、20社が商品展示したほか、それぞれ試食品を用意しました。
試食品は同ハウスの調理実習室で午前中から準備、おいしそうなにおいを漂わせて14時の開会となりました。
会長挨拶後はさっそく試食タイム、料理やスイーツ、ドリンクなど各社が2品ずつ提供しており、一つずつ取り分けてもトレイにのりきらないほどの量。
どれからお味見?と迷いながらも、「レンコンとリンゴとの発酵ドリンクを開発中なので味見して」というレンコン農家さんや、「目玉焼きの食べ比べ」を依頼した養鶏会社もあり、「やっぱり、これらからかな?」と、その2品を最初にいただく人が多かったようです。
試食会もたけなわとなった頃から各社の商品説明と自社PRが始まりました。
苦労話も交えながらそれぞれに創意工夫し胸を張れる商品づくりをしていること、目先の変わった調理レシピの紹介などがありました。
中には会員が作る豆腐に自社自慢の木桶仕込み醤油を添えたり、同じく会員さんの育てる大和肉鶏に先の醤油を使った釜飯弁当を出したりと、「良い品でおいしいとわかっているから使っています」という会員も。
春雨を使ったグラタンには「おいしい! 今度やってみよう」との声が上がり、柿ワイン醸造で出る酒粕、売り物にならない柿、梅酒の梅の実など、廃棄されるものを素材に取り込んで焼いたパウンドケーキには、「それって丸ごとSDGs!」の声が。
元々奈良県の事業を引き継いだ形での会設立であり、終盤荒井正吾県知事が駆けつけ応援メッセージを送りました。
「貴会はまさに県が目指していることと同じ。食で奈良に滞在型観光の振興を図りたいのです。“奈良にうまいものあり”です。志賀直哉に『あなた間違っていますよ』と伝えたいですね」と。
また会員は「皆さんがそれぞれに頑張っている姿を知って、元気をもらいました」、「商品開発のヒントをもらった」、「今度〇〇さんとこの商品を使ってみよう」と口々に意義ある会だったことを感じたようでした。堂土会長は「コロナ禍で3年余りこのような機会が持てなかったが、今日はうれしいです」と話しました。奈良NHKや奈良テレビなどが来て、最初から最後まで取材・収録していました。
問・TEL.0742-26-0082(奈良のうまいもの会事務局)