〈大和郡山市〉楼門にプロペラ!? 空港のない奈良県で航空の神様を祀る『矢田坐久志玉比古神社』 2023.7.5 鮎 奈良県大和郡山市矢田地区は、“あじさい寺”で知られる矢田寺や厄除霊場の大和松尾寺、奈良県立民俗博物館などがあり、ハイキングにも人気の丘陵地です。 その丘陵地の谷間に鎮座するのが『矢田坐久志玉比古神社』 『延喜式神名帳』にも記される古社で、物部氏の祖といわれる「櫛玉饒速日命(くしたまにぎはやひ)」と「御炊屋姫命(みかしきやひめ)」の夫婦二座を祀ります。 この神社は天津神であった饒速日命が天磐船(あめのいわふね)に乗って降臨した場所と伝わることから「航空の神様」として信仰を集めます。奈良に空港は無いのだけれど… この時、降臨地を定めるために放った三本の矢がこの場所に落ちたという伝説から『矢田』と呼ばれるようになったと言います。 矢田地区内には矢が落ちた3か所それぞれに矢塚があり、神社境内には『二之矢塚』という磐座が鎮座しています。 この矢の伝説から古くは「矢落社」などとも呼ばれました。石灯籠にも名残発見! 重要文化財の本殿や八幡神社社殿もさることながら、ひときわ目を引くのは楼門。旧日本陸軍最初の単葉戦闘機「九一式」の木製プロペラが吊り下げられています。 迫力すげー。 その上に掛かる「航空祖神」の額は源田実さんの奉納。源田さんは旧海軍軍人で航空参謀を歴任した後、戦後は航空自衛隊でブルーインパルスを創設するなどの活躍をされた方です! 毎年9月20日の「航空の日」には「航空祭」も行われています。矢田丘陵ハイキングのお立ち寄りスポットにいかがでしょうか。 狛犬には足止めの紐が!