2023.5.11 みょ 古代豪族「巨勢氏」のホームタウン、初夏の巨勢谷をぶらり散歩♪ 奈良県御所市、集落の中央を曽我川が流れる巨勢谷と呼ばれる一帯は、古代豪族・巨勢氏(こせし)の本拠地として栄えた場所。川に沿って通る道は「紀路(巨勢路)」と呼ばれ、古くから紀伊国(和歌山県)と飛鳥の都を結ぶ街道として機能し、幕末には天誅組もこの道を通って高取城を攻めたとか。今回は、昨年開業110周年を迎えた吉野鉄道の起点・吉野口駅を中心に巨勢谷をぐるっと巡ってみた。 巨勢氏(こせし)とは… 第8代孝元天皇の子孫で、武内宿禰(たけのうちのすくね)の次男・許勢小柄(こせのおから)を始祖とする一族。6世紀以降、朝鮮半島との外交・軍事に従事し、第26代継体天皇の頃に男人(おひと)が大臣になって以降、平安初期まで公卿を輩出した。 ルートをPDFで見る 【歩行距離:約4.5km】 【目次】 ❶ 正福寺(しょうふくじ) ❷ 巨勢寺塔跡(国史跡) ❸ 権現堂古墳(ごんげんどう) ❹ 柳屋 ❺ 浄土寺 ❻ 卯神社(うじんじゃ) 近鉄・JR吉野口駅スタート ❶ 正福寺(しょうふくじ) 現在は浄土真宗本願寺派の寺院だが、かつては巨勢氏の氏寺・巨勢寺の子院で、江戸時代までは勝福寺とも。山門や庭石などに巨勢寺の旧礎石が多数転用されている。 正福寺 住所: 御所市古瀬247-1MAP 駐車場: なし ❷ 巨勢寺塔跡(国史跡) 近鉄線とJR線の間にある巨勢寺の塔跡遺構。現在は塔心礎と小さな大日堂が残る。大日堂の下をよく見ると、ここにも巨勢寺の旧礎石が転用されていたよ! 国史跡 巨勢寺塔跡 住所: 御所市古瀬MAP 駐車場: なし ❸ 権現堂古墳(ごんげんどうこふん) 天安川神社境内の脇にある古墳。石室も墳丘もかなり崩れているが6世紀前半の円墳だそう。内部に被葬者の頭を固定する石枕がくり抜かれた家形石棺が珍しい。 被葬者は巨勢氏のエライ人? 権現堂古墳 住所: 御所市樋野109MAP 駐車場: なし ❹ 柳屋(やなぎや) 明治末年創業の柿の葉寿司の店。2月から登場した柳屋うどんを昼食に。醤油のきいた鰹だしがセットの寿司との相性抜群! 甘味も気になるけど予算の都合で今回はパス…(涙) 柳屋うどん+寿司セット 980円 柳屋 住所: 御所市古瀬5MAP 営業時間: 8:00〜17:00 定休日: 火曜 駐車場: あり ❺ 浄土寺(じょうどじ) 行基作と伝わる地蔵菩薩を本尊とする高野山真言宗の寺院。地蔵菩薩の縁日である毎月24日に護摩焚きが行われるほか、境内にはどこでもドア! クオリティー高い! 浄土寺 住所: 御所市奉膳560MAP 駐車場: なし ❻卯神社(うじんじゃ) その昔、今木川を流れてきた今木(大淀町)の神社を拾い上げて祀ったとされる。卯に縁のある大物主命が祭神であることから卯神社なのか、詳しいことはわからない。 【旅を終えて】 国道309号のバイパスがあるので車だと通過点になっていた吉野口駅周辺。ニッチだけど面白い、実際に歩いてみなきゃわからない魅力がありました。予算さえあれば柳屋のぜんざいが食べたかったなぁ…(おいしいので皆様ぜひご賞味を)