2021.11.30 鮎 【斑鳩町】龍田神社 ●たつたじんじゃ どんな神社? 社伝では、聖徳太子が法隆寺建立の地を探していた際に、白髪の老人に化身した龍田大明神が「斑鳩の地がふさわしい、私はその守護神となろう」と告げたので斑鳩に法隆寺を建立し、その鎮守社として創建したのが始まりとされています。現在の主祭神は天御柱命、国御柱命ですが、『延喜式神名帳』によると龍田比古大神、龍田比女大神が元々の祭神だったようです。龍田大社(三郷町立野)を本宮として「新宮」や「新竜田」などとも呼ばれていました。 2つの巨樹の存在感! 境内でひと際目を引くのが大クス。幹の周囲は赤い瑞垣で囲われ、南には「正一位 稲荷大明神」の扁額がかけられた鳥居が建ちます。瑞垣の内には幹を中心に左手に楠大明神、右手に稲荷大明神の社殿があります。また境内の東西2か所に植栽されているソテツの巨樹は奈良県の天然記念物に指定されています。 大クス 神社前の道は龍田古道です 能楽ゆかりの地 能楽の金剛流は、大和猿楽四座(結崎・円満井・外山・坂戸)の一つで法隆寺に仕えた坂戸座がルーツで、斑鳩の里が発祥の地とされています。境内にはその石碑が建立されています。金剛流は室町時代初期の坂戸孫太郎氏勝を流祖とし、六世・三郎正明から「金剛」姓を名乗ります。華麗で優美な芸風から「舞金剛」、面や装束の名品を多く所蔵することから「面金剛」とも呼ばれました。