〈葛城市〉寒牡丹が美しい中将姫伝説ゆかりの『石光寺』 2024.2.5 鮎 白鳳時代の石仏をまつる、伝説多き寺院 奈良県葛城市、二上山の麓にある『石光寺』は白鳳時代に天智天皇の勅願で、役行者の開山と伝わる古刹です。 縁起によると、天智天皇の時代(668~671)、光明を放ち仏の姿にも似た大石が見つかり、天皇がこの石に弥勒如来を彫らせ、堂宇を建立したことが始まりとされています。 1991年の弥勒堂改築に伴う工事の際に、その伝説を証明するかのように石仏や塼仏などが出土しました。石仏は日本最古の石仏として弥勒堂に祀られています。特別開帳時に拝観することができますよ。 弥勒堂 その後の沿革は詳らかではありませんが、現在の堂宇の大半は江戸時代後期に當麻寺奥院の住職も勤めた聖阿上人によって文化年間に復興されたものと伝わります。 阿弥陀堂 また、中将姫が蓮糸で織りあげた當麻寺の本尊『當麻曼荼羅』ゆかりの地としても知られていて、境内には蓮糸を染めた「染の井」と糸を掛けた「糸掛け桜」があります。 石光寺の庭に井戸を掘って糸を浸したところ五色に染まったという伝説が残っており、このことから「染寺(そめでら)」という別名もあります。 染の井 牡丹や芍薬をはじめ、アジサイ、桜、さるすべりなど四季折々の花が咲く名所でも知られ、関西花の寺二十五霊場の第20番札所にもなっています。 訪れた2月上旬は、寒牡丹の見頃は過ぎていましたが、ロウバイが見頃でした。甘い香り漂うなかでの境内散策。癒やしですね♪ 通常の御朱印に加えて、見開き御朱印や季節ごとの花曼荼羅朱印など限定御朱印も数多くあるので、参拝の証にいただいて帰るのもいいですね! 花曼荼羅 期間限定御朱印「阿弥陀如来とロウ梅」 朱印料300円