春季企画展
「竹内峠を越えてー葛城の古道を辿る4ー」
葛城地域の歴史を考える手がかりとして、これまでにも「古道を辿る」をテーマにしてきました。今回の「葛城の古道」は、竹内峠越えの道です。
峠道を下って盆地の入り口には、縄文時代からつづく拠点集落の竹内遺跡があります。
縄文・弥生時代には、サヌカイトの道具作りの工房が営まれていたようです。そして古墳時代には、河内との交流・物流の拠点として、安定した地域経営がつづけられました。そのことを道沿いにつくられた古墳から知ることができます。
この道は竹内集落にはいると、歴史国道・竹内街道として整備されています。
車も少なくなり、江戸時代の人々の往来を思い浮かべながらながら、歴史を感じることができます。道沿いの地域には、芭蕉ゆかりの「綿弓塚」と「孝女伊麻」、「大磯の虎女」などの物語が今に伝えられています。
竹内から長尾へ、そして盆地を横切る東西道路・横大路を経て、桜井の初瀬へとつづきます。この道は、初瀬街道または伊勢街道とも呼ばれていました。高田・八木・桜井などの沿線の街に、賑わいの歴史が伝えられています。道が地域の歴史をつくる、その主役はいつの時代も人びとでした。
竹内峠を越えて、それを体感する旅にお出かけください。