〈奈良市〉60年以上続く銭湯を守る『ならまち銭湯部』存続のため清掃やCFも

ならまち『花園新温泉』の存続を目指して

ならまちで65年続く銭湯『花園新温泉』の存続に向けて、近隣の住民や学生ら有志が「ならまち銭湯部」を発足。設備改修費をクラウドファンディングで募るほか、脱衣所や浴室の片づけや掃除などの活動をしています。

花園新温泉は1959年に開業。現在は創業者の生田弘子さんと長女の森田正美さん、夫の裕治さんの3人で営まれています。タイル張りの壁や浴槽、ポップで個性的なロゴや文字が昭和レトロの雰囲気を感じさせてくれます。

65年にわたって地元の人々に愛されてきた花園新温泉ですが、今年1月に湯を沸かすボイラーが故障。一時は閉業も検討されたようですが、存続を望む常連客のために応急処置を施した上、営業時間を短縮して営業を続けることに。

その一方、これから先も営業を続けていくにはボイラーの交換が必須。修理には500万円がかかるといいます。費用をどう賄うか、と悩んだ末クラウドファンディングを思いつきます。

森田夫妻は、過去にクラウドファンディングの経験があり、銭湯近くで宿泊施設「西村邸」を経営する杉本雄太さんに相談を持ち掛けました。杉本さんも幼い頃から花園新温泉の常連客。2人の相談を受けてクラウドファンディングの運用を引き受けました。

その上で、花園新温泉を10年後も集まれる “ならまちのえんがわ” として多くの人に愛される場所づくりをしたい。そういう思いから「ならまち銭湯部」が立ち上がりました。

6月末に行われた第1回目の「部活動」では常連客のほか、SNSの投稿を見て集まった老若男女約20人が参加。8月27日までのクラウドファンディング期間中は週1回、自由参加の活動を続ける予定だそう。

支援は8月6日現在で第1目標の100万円を達成。この100万円は時短営業で減った収益に充てられます。最終目標は300万円。目標が達成できれば補助金と合わせてボイラーが新調されます。

リターンには入浴券に石鹸や手ぬぐい、パジャマなどのお風呂グッズのほか、花園新温泉に掛けられていたレトロな看板や鏡広告の枠、1泊2日の奈良町ツアーなどがあります。

活動の様子や活動日の日程はインスタグラム(@hanazono.nara)から

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