企画展 富本憲吉展のこれまでとこれから
昭和48年(1973)3月、奈良県立美術館の開館を飾ったのは「富本憲吉展」でした。それから半世紀の間、当館では継続して富本憲吉(1886-1963)の活動を取り上げ、作品の収集に努めてきました。開館50周年にあたり開催する本展では、富本憲吉をテーマとする当館の展覧会歴をたどりながら、彼の生涯と活動を改めて振り返ります。陶芸家としての業績はもちろん、デザイナーの先駆者としての側面や窯業地に赴いての活動の様子、また日本近代美術において富本が果たした役割など、多角的な視点から富本憲吉研究の展望を考えます。