2022.12.25 みょ 【宇陀市】室生寺 ●むろうじ 日本遺産にも認定された「女人高野」の霊場 女人禁制の高野山(和歌山県)に対して、女性の参詣を慈悲深く受け入れたことから「女人高野」とも呼ばれる室生寺。天武天皇の勅願により、修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)が寺を建立したと伝えられています。奈良時代末には山部親王(のちの桓武天皇)の延寿祈禱をきっかけに、興福寺の高僧・賢璟(けんけい)が勅命を受け、弟子の修圓が伽藍を建立。のちに空海の弟子で、修圓と親交のあった真泰が入山し、灌頂堂(本堂)や御影堂などが整備されました。 国宝・重要文化財の宝庫 700段の石段がある境内には、本堂(灌頂堂)[鎌倉]、金堂[平安前期]、五重塔[奈良後期]、弥勒堂[鎌倉前期]や御影堂[鎌倉後期]など国宝・重要文化財の堂宇が数多く建ち並びます。室生寺の象徴ともいえる五重塔〈国宝〉は高さが約16mと屋外に現存するものでは最も小さい五重塔。1998年の台風7号で、倒れた巨木によって大きな損傷を受けましたが、国内外から多額の寄付金が集まり、2000年に修復されました。 五重塔 本堂(灌頂堂) 堂内に安置される仏像の多くも国宝や重要文化財に指定されており、本堂本尊の如意輪観音菩薩〈平安中期/重文〉は日本三如意輪観音として知られ、また金堂中尊の釈迦如来立像〈平安前期/国宝〉は、“室生寺様”とも呼ばれる独特な「漣波式」の衣紋が特徴的です。一部の仏像は、山門前にある寶物殿に収蔵されているので、こちらもあわせて拝観すると室生寺の歴史をより深く学ぶことができますよ! 寳物殿 諸願成就のご利益を 寶物殿の手前には授与所があります。こちらでは諸願成就のご利益があるお守りなどの授与品や御朱印がいただけるほか、Tシャツやてぬぐい、トートバッグなど室生寺関連グッズも取りそろえられているので、ぜひチェックしてみて下さい! 干支土鈴 1,000円 霊木宝珠 1つ3,000円 [関連記事] 室生寺の紅葉 カエデの紅葉やイチョウの黄葉が全山を幾重もの錦に織り上げる。 詳細を見る≫