家族のため、自分のため、もしもに備えるエンディングノート<後編> あなたが突然入院したら、認知症になったら…。そんな「もしも」に備え、健康で元気な今のうちに、周囲と話し合おう。そこで役立つのが「エンディングノート」です。今回は気になる「エンディングノート」づくりの後編。あなたが希望する終末医療や葬儀を行うためにも、今から始めてみませんか? 第3章 お葬式 どのような葬儀にしてほしいか? 家族に任せたい場合も、その意思が明確であれば家族は助かる。葬儀の規模、参列者、喪主を任せたい人、遺影に使ってほしい写真や一緒に棺に納めてほしいものを書いておこう。 ●葬儀の形式 □一般葬 □家族葬(近親者) □儀式は不要 □家族に任せる ●葬儀場所□自宅で □菩提寺・教会など(希望: ) □葬祭場 (希望: ) □家族に任せる ●宗教について□仏式 □神式 □キリスト教式 □その他の宗教 □無宗教 ●葬儀社について□生前予約している(業者名 連絡先) □依頼したい業者がある(業者名 連絡先) □家族に任せる ●喪主になってほしい人□夫または妻 □子ども( ) □その他 ●戒名・法名□戒名をつけてほしい □戒名はつけなくてよい □家族に任せる □すでにある(戒名: 授戒した寺と連絡先) ●遺影写真□写真を用意している(保管場所: ) □今は無いが、これから準備する □家族に任せる ●弔辞を読んでもらいたい人(希望: ) ●葬儀の演出について□一般的なお葬式でよい□祭壇にたくさんの花を飾ってほしい(花の名前 )□流してほしい音楽(曲名 )□展示してほしい物(品名 保管場所 )□着たい衣装(具体的に 保管場所 )□棺に納めてほしい物(具体的に 保管場所 )□身だしなみ(□湯かんを希望 □化粧 □エンバーミング) ●香典・供花は?□受け取る □辞退する □喪主の意向に任せる □寄付する ●会葬礼状について□葬儀社が用意したものを使う □自分で書いたものを使ってほしい ●返礼品(香典返し)について ●費用□保険・預金で準備している □用意していない <もしもの時のためにエンディングノートの活用> 葬儀は、予算や参列者、祭壇のデザインなど親族の思いだけではなく、故人の思いを汲み取る必要があり、もしもの時のためにエンディングノートの活用が効果的です。また普段からのご家族同士でのコミュニケーションが重要と考えます。様々な問題に対し相談員・社員が多くの引き出しを持ち、アドバイスができる地域の葬儀社を心がけ、皆さまに信頼しご満足いただけるよう努めております。/奈良県葬祭業協同組合 理事長 鈴木勝士氏 第4章 お墓・仏壇 お墓を持っている人は、寺院や霊園の住所・連絡先も書いておこう。 ●先祖代々の墓、もしくは生前に用意した墓に埋葬墓地名・所在地・管理会社・連絡先お墓は、(誰 続柄 )に承継してほしい ●新たに購入・手続きする□一般的な墓地 □永代供養墓 □樹木葬 □納骨堂 □散骨する希望する墓地と所在地( ) ●費用は□預貯金を使ってほしい 予算は( 円)□生命保険で用意している □特に考えていない ●仏壇について□家にある仏壇を引き継いでほしい □新たに購入 □必要ない □家族に任せる 第5章 相続財産について 預貯金、不動産、有価証券、生命保険などの相続財産を整理しよう。借金やローンも相続対象となるので、必ず記載を忘れずにしたい。 ●預貯金(銀行・郵便局など)●クレジットカード●株式●不動産●その他(金やゴルフ会員権など)●公的年金●生命保険・個人年金●借入金・ローン●遺言書の有無 <ワンポイント> 秘密事項 暗証番号は記載しない、通帳や印鑑の場所はここには記載しない。家族や信頼できる人に口頭で伝えておこう 第6章 専門業務 ~ 誰に相談すればよいのか? 終活については法律のプロにも相談できる。専門領域が異なるので、以下の表を参考ください。※ 記号の意味 = ◎ 専門業務 ○ 取り扱える業務 × 取り扱えない業務 弁護士(遺産相続等)司法書士(不動産相続等)行政書士(法律の解説/手続き)税理士(税金関連)戸籍等の取り寄せ◎◎◎◎財産目録の作成◎○◎○相続人関係図の作成◎○◎○遺産分割協議書の作成◎◎○×不動産の名義変更(相続登記)○◎××遺産分割の代理人(交渉参加)◎×××家庭裁判所への申立て書類作成◎○××調停・審判の代理人◎×××相続税の申告×××◎出典:終活歩みノート(泉屋株式会社)より転載 <ワンポイント> 大切なのは生前整理 人生百年時代に必要なのは「生前整理」です。遺品整理には最低20〜30万円の経費がかかるといわれています。施設入居の際にも多くは持っていけません。邪魔をするのは、4羽のカモ。①使えるカモ ②あげれるカモ ③着れるカモ ④売れるカモ。これらが無いカモが◎。元気な内から断捨離を心がけましょう。 / 泉屋株式会社 ファイナンシャルプランナー 渡辺康英氏 最後に… エンディングノートを作成している自治体もある。地域包括センターなどでも、相談に乗ってくれるほか、行政や葬祭関連業が行う終活セミナー、生前相談・見学もおススメ! なお、エンディングノートは、遺言書のような法的効力は無い。特定の人に財産を相続させたいなら遺言書を作成しよう。 【出典】奈良の情報誌「月刊yomiっこ」2020年3月号の記事を改編 エンディングノート <前編> へ戻る 家族葬を取り扱う施設 家族葬ホール ひかりの森(平群町) セレモニーホール有宏社・セレモニーホール雅(大和高田市) 株式会社 公益社(奈良市) 一覧ページへ戻る