2021.12.21 みょ 土偶や埴輪、新たな研究成果を楽しんで橿考研附属博物館がリニューアルオープン 館内設備の改修工事に伴い平成30年末から休館していた県立橿原考古学研究所附属博物館(橿原市、岡林孝作館長)が2021年11月3日、リニューアルオープン。 今回、空調や自動ドアの設置で、展示室の機密性と一定の温湿度を保持。展示品に有害なガスが発生しない材料などで展示ケースを全面的に改めた。加えて災害対策として指定文化財や大型の展示物に免震台を設置した。この他にも来館者用トイレのバリアフリー化、中庭と回廊は飲食可の無料エリアとした。 西壁女子群像(再現) 常設展示は、前回リニューアル(平成9年)以降の24年間で得られた研究成果を反映し展示を再構成。旧石器時代〜室町時代の約3700点の展示物のうち、約3割が新規展示だ。手で触れて楽しんでもらうために「飛鳥美人」で知られる高松塚古墳壁画の西壁女子群像を原寸大で再現した陶板も加わった。 銅鏡(重文) 今後は展示内容を定期的に入れ替え、「常に変化する展示」を来館者に提供する予定。また再開記念として、黒塚古墳(天理市)出土の銅鏡(重文)34点を全て公開している(令和4年4月まで)。 「質・量共に国内随一の考古学博物館として、新しい研究成果を加え、より充実した展示を楽しんでいただけたら」と吉村和昭学芸課長。