大阪府と奈良県の府県境に位置する「亀の瀬地すべり」のガイドツアー(無料)に参加
2024年12月号のyomiっこ「2024円の旅」でも鮎くんが紹介していた「亀の瀬地すべりガイドツアー」(無料・要予約)に、女子スタッフ(ごえちゃん、みょちゃん、ゆずちゃん)が後追い取材として参加してきましたー!
亀の瀬地すべり対策施設をガイドさんと一緒に見学できる無料のツアー。以前に参加したスタッフやーさんも「すごく勉強になったよ! 行ってきた方がいい!」というので、これは行かなくては・・・と早速予約を取りました。
場所は、三郷町と柏原市(大阪)の間、JR三郷駅から徒歩30分、JR河内堅上駅からは徒歩20分の「亀の瀬地すべり歴史資料室」。車だと、国道25号から大和川沿いを大阪方面へ進むと橋に案内があるので、すぐ分かります。
この日の参加者は約10人。ボランティアガイドの森さんが、資料室から順番に案内してくださいました。ホント、森さんの説明が分かりやすい♪ プロジェクションマッピングなどの見どころも満載で、90分のツアーがあっという間でした! それでは体験レポートをどうぞ。
地すべりの歴史とメカニズムを学ぶ「亀の瀬地すべり歴史資料室」
ツアーのスタートは、亀の瀬地すべりの歴史と仕組みが学べる「亀の瀬地すべり歴史資料室」。まずはボランティアガイドさんから、地すべりの被害やその背後にあるメカニズム、そして地すべり対策として行われたトンネル工事について詳しい説明を受けました。
亀の瀬の地すべりってなんだろう?
JRの三郷駅-河内堅上駅付近は、はるか昔から地すべりしていた場所でした。昭和6~7年には大和川に向かって大きく地すべりし、川底が隆起して水がせき止められて、さらに豪雨も重なり奈良県側は浸水。そして奈良-大阪間を繋ぐ鉄道(国鉄関西本線)の亀の瀬トンネルも圧壊しました。
で、地すべりってなぁに?
そもそも地すべりとは何かというと、この一帯のように、地中深くにある固い岩盤の上に乗っている土塊が、雨や地下水などの影響でゆっくりと動き出す現象のことです。
ちなみにがけ崩れは、地層の風化や劣化で急な斜面が一挙に崩落する現象のことなので、地すべりとはまた別のもの。
記録は明治以降からだけど、約4万年前から地すべりは起こっていたそう!
もうすべらない!! 実はすごい 地すべり対策工事
国はこの地すべりを止めるために60年以上前から対策工事をしています。まず、土塊の一部の土砂を取り除き(18年かかったんだって!)、次に地中の水を外に出す集水の井戸(集水井)を掘ったり、山の中に水抜きのパイプ(集水ボーリング)を通したりして地下水を集め、その水を排出するためのトンネルを作りました。
これこそまさに【すべらない聖地】!? 受験生の合格祈願スポットになったりして(笑)
まずは、排水トンネルの見学…まさかの「偶然の発見」!?
トンネル内は排水パイプなどから集めた水が常に流れてきていて、溝を通って外に排出されていました。中は夏は涼しく、冬はあたたかい。洞窟探検気分で、大人になってもワクワクしますね。
次に、外から覗き込む巨大集水井。圧倒的スケールに驚き!
外に出て巨大な井戸(集水井)を上から見学します。この井戸は、地下水を排除するための重要な設備で、深い構造が地上からも確認できます。みんな井戸の縁に近づいて顔を覗き込む姿が印象的。集水井の奥深さと、その役割の重要さを実感できる貴重な機会です。
いよいよ、遺構の亀の瀬トンネルを見学
短い時間だったけれど、この日初めて会った参加者の方々と一緒に学ぶことができて、なんだか仲間意識が♪