11月22日[金]

〈奈良・川西町〉3月31日で47年の歴史に幕、大人の隠れ家で過ごす朝の自分時間(榛の木/はんのき)

川西町の玄関口、近鉄結崎駅から徒歩7分。
赤レンガと木枠の両開き窓が特徴の珈琲館「榛の木」に行ってきました。
昭和51年創業、47年の歴史をもつレトロな喫茶店です。

そんな地元で長年愛され続けている憩いの場が、
惜しまれつつも3月末でお店をたたむこととなりました。

カランコロンと扉を開けて初めに目にとまる、存在感たっぷりの赤い電話ボックスがなんともノスタルジック。

店内には耳馴染みの良いBGMがゆったりと流れ、壁に飾られた絵や、剥き出しの梁、天井には知り合いの花屋さんが持ってきてくれるという花がドライフラワーとして飾られています。

取材時は、朝から常連のお客さんで賑わっており、みなさんそれぞれ自分の時間を楽しんでいるご様子。
店主の川西さん曰く、このお店を建てる時に一番大切したのが、ゆ〜ったりとした時間を過ごせる空間にすること。

私も、モーニングサービス(ドリンク+50円)を注文し、ゆっくりと過ごしました。
お店はご夫婦でされていて、笑顔の絶えない奥さんが運んできてくれます。

モーニングサービスは、トースト+たまご+ドリンク。
オーソドックスな、“ザ・喫茶店の朝”といったメニューがどこか懐かしく、落ち着きます。

店名の「榛の木」とは、湿地帯に自生するカバノキ科の落葉高木。
早春には尾っぽ状に垂れ下がった花をつけ、秋には松ぼっくりのような実をつけます。
昔このあたりの地名が「榛の木原」と言われていたことから店名に付けたそう。
お店の前の生垣には、榛の木が1本植わっています。

ちなみに、近鉄結崎駅といえば、昨年20226月にリニューアルしたところ。

駅前広場には佐々木塚古墳があり、その手前には観世能楽発祥の地にちなみ能舞台を模したウッドデッキがあります。

その新駅舎、駅前広場をトータルでデザイン・監修されたのが川西町出身の建築デザイナー川西康之さん。
なんとこの方、榛の木さんのご子息。びっくりです。

 

榛の木さんの営業は、今月の3月末(2023年3月31日)まで。
ついつい長居したくなる昔ながらの喫茶店へみなさんもぜひ一度訪れてみてください。

 


「榛の木/はんのき」
奈良県磯城郡川西町結崎670-12
TEL.0745-43-0568
営業:9001600
月曜定休、駐車場あり

 

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