学園前アートフェスタ2024
サイクル―自然になること―
「学園前アートフェスタ」は、近鉄学園前駅周辺の文化施設や民家などの展示エリアを巡る周遊型の現代アート展です。
住民が現代アートに触れ、作家との交流が生まれることで、学園前地域の活性を図り、その魅力を再発見し、これから先も発展していく「街育」というコンセプトを軸としています。
また、広報活動から会場設営、会期中のスタッフをすべて住民が担っている住民主体のアートプロジェクトでもあります。
そして、2019年から始まった公募による作家選考展は、審査員と地域住民、来場者の投票により出品作家を決定しており、若い世代のアーティストの飛躍を応援しています。
テーマ:サイクル―自然になること―
私たちの身の回りには様々な人や物事が巡っています。日々の生活のルーティンや季節の移ろい、行事やお祭りなど、それらは時に気づかないほど当たり前のものであり、繰り返しのなかで習慣や文化になることもあります。
本展のテーマである「サイクル―自然になること―」は、そうした“当たり前”に目を向けることを標榜するものです。出展した作家たちは、身の回りの自然や風景、製品や建築、あるいはSNSやAI、それらの来歴などから着想を得たり、素材として使用したりすることで、作品を制作しています。
“作品を作ること”は作家にとっては日々の生活の一部分であり、そうした意味では作品を見ることは、その人の“当たり前”を垣間見ることなのかもしれません。そこには今を生きる人どうしで共感しあえる、根源的な感性が見出せるのではないでしょうか。