〈奈良〉五輪金で話題の『フェンシング』奈良にはオリンピアンや日本トップランカーも

フランス発祥の剣術スポーツ「フェンシング」

2024年のパリ五輪で日本代表が金メダル2個を含む5つのメダルを獲得したことで注目を集めているフェンシング。日本国内の競技人口は約6,400人(2022年)ですが、今回の大躍進でさらなる競技者増が期待されています。

奈良県内の競技者も現在約30人と少ないですが、U-20女子エペ日本ランク9位(2024年度)の太田陽詩さん(橿原市出身/早稲田大学)など第一線に立つ選手もおり、過去には及川あずささん(県立万葉文化館館長)が日本代表としてロス五輪に出場しました。

奈良県での練習風景。左が太田陽詩さん

「奈良は人数が少ない分、アットホームな環境で練習できます」と話すのは、奈良県代表として国体や全日本選手権に出場する堀内信吾さん。堀内さんはロンドン五輪での銀メダル獲得を見て競技を始めたと言います。

「フェンシングにはルールの異なる3つの種目(フルーレ・サーブル・エペ)があり、自分に合った種目が選べます。また比較的激しいコンタクトがないため、生涯スポーツとして家族で楽しめるのも魅力ですよ」と堀内さん。

愛媛国体(2017年)の様子。右が堀内さん

県内では民間の教室と県フェンシング協会で月2回ずつ練習会を開いている一方で、部活動は県立奈良商工高校にしかなく、中高生から本格的に競技ができる環境がないという課題も。

同協会の村田敬史理事長は「2031年には奈良国体もあるので、受け皿となる学校数を増やし、また練習の設備環境も整えていきたいです。そうして県内から再びオリンピアンが誕生したらうれしいですね」と展望しました。