2021.5.12 staff 【奈良市】忍辱山 円成寺 ●にんにくせん えんじょうじ 鎌倉仏師・運慶の初期作国宝の大日如来像が有名な寺院 天平勝宝8年(756)に聖武天皇の勅願により鑑真の弟子である虚滝が開山したとも、万寿3年(1026)に命禅が春日神の造った十一面観音を祀ったことに始まるとも伝えられる。応仁の乱で伽藍の大半を焼失するも再興し、江戸時代には将軍家の庇護を受けて寺勢を保った。緑深い境内に平安時代の庭園遺構が復原された名勝の浄土式庭園が美しく映える。本堂と楼門は重要文化財。文正元年(1466)に建立された本堂には内陣の四本柱に聖衆来迎二十五菩薩の極彩画が残っており、本尊で重要文化財の木造阿弥陀如来坐像(平安時代)が安置されている。円成寺で有名なのは多宝塔に祀られている大日如来坐像。仏師運慶の初期の秀作として知られ、国宝に指定されている。 本堂 春日堂(左)と白山堂(ともに国宝)