不法なエサやり禁止の啓発に
鹿せんべい自動販売機登場
奈良公園のシカに、鹿せんべい以外与えてはいけないことをご存じだろうか。スナック菓子や野菜くずなどを与える人が絶えないことが長年の課題だが、それを打破する一助として、鹿せんべいを有人販売していない時間も24時間買えるようになればと、ダイドードリンコや奈良県ビジターズビューローが連携して、鹿せんべいの自動販売機を奈良公園内の鹿苑と春日大社国宝殿の前に設置、10月24日にお披露目式が行われた。
せんべいは箱入りで500円。箱は廃棄される備蓄米を使ってシカが食べても安全な箱を株式会社ペーパル（奈良市田原本町）が開発。他にシカの愛護活動に関わる鹿サポーターズクラブや一般社団法人CHI-E-NO-WAのグッズも同様の箱入りで販売される。売り上げの一部はシカの保護に使用される。
スナック類など人が食べるものはシカには消化しにくく、また味を覚えることでゴミ箱や田畑を荒らすことにもつながる。「これを機に鹿せんべいしかダメという啓発につながれば」と関係者。