2023.12.25 鮎 【奈良市】大安寺 ●だいあんじ どんな寺院? 聖徳太子が建立した熊凝精舎(現・額安寺)に始まり、百済大寺、高市大寺、大官大寺と名を変え、平城京に移り現在の大安寺となりました。太子の創建以来、天皇家によって造営が進められたことから日本最初の官立寺院といわれています。 本尊 十一面観音立像(重文)/癌封じのご本尊として知られる 馬頭観音立像(重文)/厄除けの仏として信仰される 【行事】 1月1日0時〜2時 除夜の竹明かり 1月1日〜3日9時〜16時 修正会 1月23日 8時〜16時 光仁会(癌封じ笹酒祭り) 干支土鈴 500円 癌封じ御守 500円 国内外から人が集まる大寺院 創建当時の大安寺は国内外の高官や文化人、僧侶が逗留する迎賓館の役割や、多くの学僧が学ぶ仏教の総合大学の役割を担っていました。東西約327m、南北約540mの広大な寺域を持ち、金堂・講堂を中心とする主要伽藍には三面僧坊が建ち、その中に887人もの僧侶が居住し勉学に励んでいたとされます。また南大門は平城京朱雀門と同規模の重層の楼閣で、その南には七重塔が東西2基そびえていました。しかし、天災、戦災によって徐々に衰退し、江戸・明治期には廃寺寸前の様子であったそうですが、大正期以降、戦後にかけて復興が進み、現在は最盛期の約25分の1の広さの境内でその法灯を守り継いでいます。 がん封じの祈願寺 近年の大安寺は“がん封じ”のお寺として知られています。年に2回行われる「がん封じ笹酒祭り」は1万人を超える参拝者が訪れ、にぎわいを見せます。