2021.10.13 鮎 【平群町】信貴山朝護孫子寺 ●しぎさんちょうごそんしじ どんなお寺? 信貴山は、聖徳太子が戦の必勝祈願をしたところ、毘沙門天王の御加護によって勝利したことから「信ずべし貴ぶべき山」=「信貴山」と名付けたことに始まります。また醍醐天皇が病気の時には本山の毘沙門天王への祈願によって快癒。天皇より「朝護孫子寺」の勅号を賜り、以来、信貴山朝護孫子寺と称することとなりました。寺号には朝廟安穏・守護国土・子孫長久の祈願所という意味が込められています。しかし戦国時代、付近に信貴山城が築かれると、天正5年(1577)に城主・松永久秀と織田信長の間で起こった信貴山城の戦いにて、城に放たれた火が延焼し堂塔60余宇が全焼します。後に豊臣秀頼によって本堂が再建、伽藍も再興しますが、本堂は昭和26年(1951)に再び焼失。同33年(1958)に再建され、現在に至ります。 空鉢護法堂への道中に信貴山城碑があります 曲輪には久秀…? 寅(とら)にゆかりのあるお寺 記念撮影スポットとしても人気だよ! “アレのアレ”で寅パワーが大ブレーク中! 山門には世界一の大寅、境内随所に寅・虎・トラ! 聖徳太子が毘沙門天王を感得した日が寅の年、寅の日、寅の刻だったことから、毘沙門天王は寅にゆかりのある神として信仰されるようになりました。境内各所には張り子の寅が置かれ、赤門の前には巨大な世界一福寅が首を回して参拝者を出迎えています!毎年2月には「信貴山寅まつり」も行われます。勝負ごとの神さま・毘沙門天王を祀り、寅にもゆかりがあるため、阪神タイガースのファンが優勝祈願に訪れることも! (左から)大寅8,000円、小寅4,000円、孫寅1,000円 毘沙門天カード御守 1,300円 空鉢護法堂で絶景を楽しもう 信貴山山頂に建つ空鉢護法堂は、毘沙門天王の眷属である難陀龍王を祀り、「一願成就」の霊験あらたかな守護神として信仰されています。つづら折りの険しい山道の途中には朱塗りの千本鳥居や信貴山城跡、星祭り本尊などみどころが沢山。山頂からは道中の疲れを吹き飛ばす絶景が! 実は橋も文化財 門前の大門池に架かる開運橋は昭和6年(1931)に竣工した全長106mの鋼製橋。上路カンチレバーと呼ばれる形式の橋です。同形式のものは戦前から残っているものがとても少なく、日本では現存最古のもの。鉄骨を組み合わせたトレッスル橋脚も珍しく、国の登録有形文化財に指定されています。