〈奈良〉映像作家・河瀨直美さん監修の新コンセプトブランド「FIVE SENSES 703」、奈良と沖縄の伝統技法を組み合わせた商品として誕生! 2023.6.28 BOSS 7/4まで木津川市の「井上企画・幡」でお披露目 日本を代表する奈良出身の映像作家、河瀨直美さん監修のもと、奈良の麻製品で知られる「井上企画・幡」と沖縄の「紅型工房ひがしや」がコラボレーションして、双方の伝統技法を生かした奈良×沖縄の新商品が誕生した。7月4日(火)までイベント開催中。 きっかけは昨年、河瀨さんが琉球舞踊家の宮城茂雄さんの縁で、沖縄の今帰仁村(なきじんそん)の「紅型工房ひがしや」を訪れたことから。琉球紅型独特の艶やかな美しさと伝統技術を目のあたりにし、すっかり魅了された。 これらの技術をもっと広めたいと、奈良の「井上企画・幡」に相談。三者がアイデアを出し合って商品制作することが決まった。 右は鹿藍柄・左は鳥墨柄 普段から着物を着ることも多い河瀨さんは「洋服にも着物にも合うよりモダンなデザインを」と、奈良の鹿や正倉院文様の花喰鳥と沖縄独特の菊や梅、筏などを合わせたデザインを提案。また、藍染めのほかに奈良の墨を使った墨染も試してみることに。 制作工程は約半年間。まず、「井上企画・幡」が制作した晒の反物を沖縄に送り、「紅型工房ひがしや」で紅型で染め上げ、その反物を「井上企画・幡」で商品に仕立てた。 同代表の林田千華さんは「『紅型工房ひがしや』さんにお邪魔して、型を彫るところを見てすごさがわかりました。すべて手仕事で物を大切にするのが道具からわかります。私たちもいいものを作ろうと真剣に取り組みました」と話している。 お披露目のトークショーを6/24に開催 これらのお披露目として、6月24日に、木津川市の「井上企画・幡」本店で河瀨さんと琉球舞踊家の宮城茂雄さんのトークショーを開催。 宮城さんからは舞踊に使っている琉球紅型の衣装が披露され、特徴が説明された。 河瀨さんが、「染色のにじみも味であり、琉球紅型の手仕事に表されるように、丁寧に暮らすことで、暮らしを彩ることが大事」とコメント。 さらに河瀨さんから「沖縄はリゾートのイメージが強いけれども、沖縄にしかない伝統文化がある。それを日本の発祥の地・奈良とコラボレーションできたことが意義深い。」と話した。 今回のテーマ「尊尊我無」を河瀨さんが書で披露 その後、宮城さんが琉球舞踊を披露し、優雅な舞に参加者らは魅了されていた。 限定販売イベントは7/4(火)まで 2種類の紅型染めによる商品は、ポーチやめがねケース、がま口、コースター、てぬぐい、風呂敷など9種類を展開。お求めは井上企画・幡の本店「Lier 幡」と「夢風ひろば東大寺店」、またネット販売も順次開始予定。 同時に沖縄と奈良を味わうランチも展開中 開催中の7月4日までは、泡盛と黒糖で煮た煮豚や、沖縄の食材である島らっきょうなどを使用した期間限定ランチがいただける。 限定ランチ 1,760円(税込)*内容は変わることがあります 河瀨直美特別展も同時開催! 敷地内の離れの小屋では、河瀨直美さんの特別展を開催。カンヌ映画祭でカメラ・ドール(新人監督賞)に輝いた「萌の朱雀」や同祭グランプリ(審査員特別大賞)に輝いた「殯の森」をはじめとする数々の作品の脚本やアイデアノートやパンフレットなどを展示。これまでの作品や新しいプロジェクトのエピローグ映像も披露されている。 脚本の数々 井上企画・幡 本店