2021.5.14 staff 【奈良市】依水園・寧楽美術館 ●いすいえん・ねいらくびじゅつかん 後園 南大門・若草山借景 江戸と明治の融合2つの特徴をあわせもつ池泉回遊式庭園 前園と後園からなる二つの池泉回遊式庭園は、奈良を代表する日本庭園の一つ。昭和50年(1975)に国の名勝に指定、寧楽の都をモチーフとしたもので、東大寺南大門、若草山、高円山などの借景が見事である。前園は、延宝年間(1670年代)、奈良晒業者・清須美道清が別邸を設け、庭の趣向を整え萱葦の建物を造った。披露に招いた黄蘗山の木庵禅師が、この建物を「三秀亭」と名付けた。後園は明治32年(1899)、奈良の豪商であった関藤次郎が築いた築山式の池泉回遊式庭園。海運業で財を成した中村家が昭和14年(1939)に買い取り、前園と後園を合わせた形で整備した。茶室も数部屋備わっており、四季折々の花を愛でながら、趣向を凝らした茶会が行える。昭和44年(1969)、中村家所蔵の美術品を展示するため、寧楽美術館を併設、一般公開している。なお、三秀亭では、お昼時に庭園を鑑賞しながら麦めしとろろの食事も味わえる。 後園 氷心亭・柳生堂、さつき 後園 カキツバタ 東大寺南大門や春日の山々を借景に広がる名勝庭園で時を忘れる一服 池を中心に築山や小川、3棟の茶室などがあり、その植栽などで四季折々に魅せる演出は心憎いまで。一巡して一服、二巡してまた新たな感動を、と思わせる静寂の山水画。庭のアレコレも教わろう。 後園 氷心亭 【MENU】 抹茶(お菓子付)/氷心亭 1,000円 抹茶(お菓子付)/三秀亭 850円 前園 睡蓮 前園 三秀亭