株式投資は学び方で未来が変わる~上手なお金の働かせ方~
近ごろ、老後の生活費や子どもの教育費など、将来の資産運用に漠然とした不安を抱えた人たちが株式投資を始めるケースが増えているそうだ。「一体なぜ?」と疑問を持ったNarakko!編集部A子は、株式投資の世界について知るべく、トレーダーズアカデミー京都校・大阪校 代表の突田さんに出張講義をお願いしました。
Narakko!スタッフA子
20代も終盤のお年頃。
株の予備知識ゼロ!正真正銘の株初心者。
トレーダーズアカデミー 突田さん
トレーダーズアカデミー京都校・大阪校 代表。
今回講義をおこなってくださる先生。
先生、よろしくお願いしま~す!
A子:「本日はわざわざ編集部まで出向いてくださりありがとうございます。宜しくお願いします」
突田:「宜しくお願いします」
A子:「株式投資を始める方が増えているとウワサを聞いたのですが、そもそも動機ってどういうものなのでしょうか」
突田:「実は、株を始める人のきっかけは老後の年金受給額や学資保険の積み立て額への「不安」からくるものが多いんですよ」
A子:「!!!(ウワサは本当だった…。株ってそんなに現実的な理由で始めるものなの…?)」
株式投資の世界にはてっきり一攫千金を狙っている人が多いと思い込んでいたスタッフA子は、それはとんだ見当違いだった!と講義を受け終わり知ることになります。
そもそもなぜ投資を始める人は自分の家庭の将来的な金銭面に大きな「不安」を感じているのか。そしてなぜその「不安」を抱くことは至極全うなことなのか。その答えは日本が抱えている回避しようのない「お金が貯まらなくなる三大要素」にありました。
(これを知った人から、株式投資を始めるのかもしれません・・・)
これがお金が貯まらなくなる理由だ!
突田:「日本が抱えるお金が貯まらなくなる三大リスクは、『財政負担』『マイナス金利』『インフレーション』です。項目ごとに説明していきますね」
A子:「よよよ、宜しくお願いします!」
突田:「現在日本の財政は毎年赤字の状況ですね。国の借金、国債は増えていく一方です。そこで日本は借金額を減らすため、社会保険料の増額や、税率の引き上げをおこないます。その為、国民の負担は増える一方にあります。これが財政負担です」
A子:「(保険料や税金が増額される理由のひとつに、国債を返すためというのがあったのか…)」
突田:「次にマイナス金利について。通常、銀行にお金を預けると、金利がついて利息がもらえます。けれども現在日本が経済刺激政策として導入しているマイナス金利の場合は、お金を預けた側が手数料を払うことになります。結果的に、預金者が銀行に対してお金を払うことになっています」
A子:「(確かに、時間外だと一度お金を降ろすのに216円も必要になる。あの負担ってだいぶ大きいよなあ…)」
突田:「しかし、このような状況でも日本人の資産は約半分が預金とたんす貯金(現金)で占めています。投資をする人はまだまだ少ない状況です。対して、アメリカ合衆国は日本と税率がほぼ同じなのにも関わらず、年金制度も国民健康保険もありません。自分で老後資金を工面する必要があるので、銀行はあくまで決済口座として使用します」
A子:「ふむふむ」
突田:「こういった国の制度体制も密に関係し、アメリカでは小学校から投資の勉強がカリキュラムに組み込まれていますが、日本には小中高大と金融リテラシーを勉強する機会が一度も用意されていません。『投資』『債券』『株式』とは?という問いに答えられる人は少ないのです」
A子:「わたしも説明しろと言われたら、ひとつも満足に答えられません…」
突田:「そうすると、日本人は自ずとお金の預け先が銀行しか選べなくなってくるんです」
A子:「日本人は、ほかの選択肢を知らないということですね」
突田:「マイナス金利により貯金することが難しくなっていくことに加えて、資本主義国家が避けることの出来ないインフレーションが1円あたりの価値をどんどんと下げていってしまいます。すると結果的に、老後に必要な資金と、それまでに貯めておく必要のある金額がどんどんと吊り上っていくという負のスパイラルに陥ります」
A子:「今500万円の貯金があるとしても、50年後にはその価値自体が下がるから、もっと多額のお金が必要になるということですね…」
突田:「近年の世界人口の増加は著しいものがあります。現在の人口は70億人といわれていますが、30年後には90億人になるといわれています。人口が増えると資源消費が増加します。日本は資源(食料やエネルギー)自給率が低いため、これまで通り外国から資源を輸入し続ける必要がありますが、輸入元の国も人口増加により自国の国民への供給で精一杯となると、日本が高いお金を払わないと資源の輸入ができなくなる。こうなると円の価値はどんどんと下がります。こういった爆発的な外的要因インフレが起こることも危惧されています」
A子:「世界規模で物価が上昇するということですか」
突田:「そうです。人口増加による資源戦争が引き起こす世界規模のインフレーションが起こり得ます」
A子:「そうです。人口増加による資源戦争が引き起こす世界規模のインフレーションが起こり得ます。もっと身近なところでいうと、食料品やお酒といった、生活必需品の値段も着々と上がり始めていますね。」
「このままではマズイ」と思った日本政府
突田:「そこで日本政府はIDECO(イデコ)やNISA(ニーサ)などの確定拠出年金という制度を設けました。国が投資の箱を作ったんですね」
A子:「投資をしろ、と国が言っているということですか」
突田:「そうです。国が投資を推奨している。資産運用の形を預金から投資に変換していかなければならない時代であることは明らかですね」
A子:「(今までの資産運用の仕方ではやっていけないということか…)」
突田:「ちなみに、実質投資にあたるこれらの制度を導入したものの、政府側は教育はしません。国民がこぞって資産を投資に回すと、預金で賄っていた国債を担う人間がいなくなってしまうからです。」
A子:「(こんな風に世界規模で長期的な目線で自分の老後資金のことを考えたことがなかった…急に怖くなってきたぞ…)」
いざ、投資を始める前に知っておきたいこと
突田:「さて、いざ株式投資を始める前に知っておきたいことを紹介します。よくある誤解として、『株価の動向を常に見ておかなければいけない』『数学ができないと始まらない』『多額の資金が必要』などと思っている方が多いですが、実際は『1日5分でOK』『算数ができればOK』『少額からの取引でOK』なんです!」
A子:「ん?そうなんですか?急にハードルが下がったぞ」
突田:「そうですよね。次に知っておきたいのが、マーケットの参加者。日本の株式市場に参加している投資家の7割がなんと外国人投資家です。投資家というのはプロですね。なので、日経平均というものは日本人の意思で動いておらず、外国や、世界の情勢を見て投資しなくてはならないのです」
A子:「日本の国内で起きていることだけ見ていてもあてにはならないと」
突田:「はい。実際に2019年の連休明けは日本国だけ見れば改元、平成天皇の譲位、新天皇の即位などおめでたいこと尽くしで、ご祝儀相場があるのでは?といわれていましたが実際には大幅の下落。これは、同時期に起きている日米貿易戦争の拡大によるものです。このように、日経平均の株価の昇降に大きく関わっているのは日本の世情ではなく、世界のそれなのです」
A子:「うわ~、このことを知っておくだけでも随分アプローチが変わりそう…」
突田:「次に抑えておきたいのが、分析の方法について。株にはセオリーがあり、カンでやり続けると間違いなく失敗します。そこで必要になってくるのが売り買いを決める判断材料です。多くの個人投資家さんは『ファンダメンタル分析』という手法を取ります。ここで用いるのが会社四季報や経済指標、為替、政策など、いわゆる『情報』という類のものになります」
A子:「ふむふむ」
突田:「しかし、情報を得られる順序にはヒエラルキーがあり、私たちのところまで降りてくるもの=みんなが知っているものなのです。ですので、『ファンダメンタル分析』はあまり有効な分析法とはいえません」
A子:「なるほど、ではどういう手法が良いと言えるのでしょうか」
突田:「プロの投資家さんたちが重きを置いているのが『テクニカル分析』というものになります。こちらは、チャートに表れた『ローソク足』『ボリンジャーバンド』という、相場の流れや投資家心理の傾向に名前がついたものを利用し、売り買いのタイミングを定めていく手法です」
A子:「先ほどおっしゃっていた、セオリーのことですね」
突田:「例えばこのように、ローソク足の配置に名前がついており、あるものが出たら株価のピークの印なので売り、あるものが出たら株価の底値なので買い、という判断をしていきます」
A子:「統計学みたいなものでしょうか」
突田:「はい。セオリーは統計に基づくものなので100%当てはまるということではありませんが、複数の要素を用いて複合的に分析を行なうことで、投資成功の確率が高まっていきます」
A子:「これは勉強と修行が要りそうですね」
突田:「そうですね。でも、やればやるほど力が付きますよ」
A子:「なるほど、なんだか希望が見えてきました」
売買に必要な3つのルール
突田:「では次に、売買に必要なルールを見ていきましょう。まずは東証一部銘柄であること。これは、過去に売買されてきた歴史があり、プロの投資家たちの軌跡に対してテクニカル分析がとても有効になるためです」
突田:「一気にいきます。続いて、銘柄を固定すること。人付き合いと同じで、深く長く付き合わないと、傾向や特徴を分かり得ないためです」
突田:「最後に、スイングトレードを身に付けること。通常、安いところで買い、高くなったら売り、その差で利益を出します。高いところでカラ売りをして、安いところで買い戻すことで、下がった幅の分利益を出す方法です。カラ売りの手法を身に付けると、上昇相場でも下降相場でも安定的に利益を追求することができます。たとえば、デフレの状況に陥ると国内消費が減り、モノが売れなくなります。すると、株式が下落するので、カラ売りで利益が出易くなるという仕組みです」
講義を終えて・・・
A子:「講義を受ける前よりずっと投資が手近なものに思えてきました」
突田:「株はギャンブルではなく、学べば上手になるものです。スポーツと同じですね」
A子:「知識とコツと練習が必要なものなのですね」
突田:「投資をするために得た知識は一生涯使うことができますよ」
A子:「確かに、経験と知識は一生ものですもんね…。突田さん、分かり易く教えていただき、ありがとうございました!」
スタッフA子の感想
毎月のお給料以外に投資で収入をつくり、投資で得たお金を、日々の生活費ではなく老後資金やお子様の学資保険等にあてていくことができれば、“黙っていると資産が目減りしていってしまう時代”を、安心して生きていくことができるのだなと思いました。
自分の老後に世界がどうなっているのか、広く様々な要素を加味し、その時代に合った資産運用をしていく必要があります。その上で、この時代を生きる今働き盛りの我々は、投資によって資産運用を行うべきではないでしょうか。
今回の講師・突田さんが京都・大阪校の代表を務めるトレーダーズアカデミーとは?
トレーダーズアカデミー京都校・大阪校
株式会社FPプロパートナー
〒619-0218
京都府木津川市城山台9-6-1
e-Mail:info@fppro.jp
「株に興味はあるけど、何から始めていいのか分からない」
「家事や育児の隙間時間に、お小遣い程度でも稼ぎたい」
「資産存続で所有した株をどう運用していいのか分からない」
「株を自己流でやってみたけどイマイチわからなかった」
などといった悩みをお持ちの方にオススメの、チャートの見方や専門用語など、株をはじめるために必要な知識・技術を身につける学校です。株価が上がるか下がるかを予測し、どの業種の銘柄がよいのかを分析する勉強会ではなく、上げ相場でも下げ相場でも利益を出すやり方をプロのトレーダーの指導により教わることができます。