TBSドキュメンタリー映画祭2025「巨大蛇行剣と謎の４世紀」（3/14〜）

『巨大蛇行剣と謎の４世紀』を紐解く ―富雄丸山古墳が語る歴史のパズル

2025年3月14日より、歴史ファン必見のドキュメンタリー映画『巨大蛇行剣だこうけんと謎の4世紀』がついに公開されます。

2023年1月、奈良市の富雄丸山古墳から発見された全長2メートル37センチの巨大蛇行剣は、古代東アジアでも最長の大きさで、蛇のようにくねる独特の形状から蛇行剣と呼ばれています。加えて、同時に出土した日本最大級の鏡・鼉龍文盾形銅鏡とともに、「国宝級の発見」と評されています。

この剣が製造されたのは、“謎の4世紀”と呼ばれる時代。
日本で古代国家が形成された重要な時期であるものの、文書や記録がほとんど残っていないこの時代は、考古学者たちにとっても大きなミステリーです。

精緻を極める巨大蛇行剣の保存処理に約1年間にわたって独占密着し、前例のない数々の発見の現場に立ち会った本作品。

蛇行剣は、なぜ作られて、なぜこの場所に埋められていたのか？そして、“謎の4世紀”に何があったのか。日本史最大級のミステリーに迫ります。

監督：山﨑直史さんのコメント

子どもの頃から歴史・考古学が好きで、TBSテレビ入社後も「いつか歴史・考古学に関する企画を…」と胸に秘めてきました。
そんな中、入社18年目に遭遇した、富雄丸山古墳での巨大蛇行剣と鼉龍文盾形銅鏡の発見の一報。
奈良県立橿原考古学研究所や奈良市のご厚意で、1年以上に及ぶ独占密着取材が許可され、『報道特集』での2回にわたる放送は多くの好評の声をいただくことができました。
当映画は、「巨大蛇行剣という前代未聞の出土品の保存処理過程を記録した文化的にも貴重な映像を後世に遺したい」という思いから始まりました。『報道特集』で泣く泣くカットした未公開映像に加え、多くの考古学者らへ追加取材をおこない、精緻な保存処理の様子を描くだけでなく、巨大蛇行剣がつくられた意味や”謎の4世紀”の姿に迫るものになりました。
私たちの祖先は、古代国家の形成期となった、約1600年前の”謎の4世紀”になぜ巨大蛇行剣をつくったのか…。
そういったロマンに思いを馳せるとともに、歴史の謎に迫ろうとする研究者のみなさんの真摯な姿からも何かを感じていただければと思っています。