佐保小学校2年生が生活科の学習で町探検

校区の船橋商店街や郵便局、ホテルやコンビニなどへ 

奈良市立佐保小学校(奈良市法蓮町/藤波 央校長)2年生の児童3クラス66人は、7月3日の午前、生活科の学習で、「校区の町探検」を行いました。児童が前もって見学したいと思ったところを、グループごとに質問事項なども用意して訪問、道中も含め地域の魅力発見につなげるのが課題です。
前日までの雨模様と打って変わった好天でしたが、気温が高く、子どもたちは、帽子にA4サイズの探検カードと水筒を1~2本ぶら下げたいでたちで、1班4人ずつが保護者の引率で、町内を探検しました。

店の人気商品や歴史など、関心事を聞き取ってはメモ

子どもたちは1班につき4~5件、校区内のホテルやデイサービスセンター、コンビニ、ファミリーレストラン、ドラッグストア、郵便局、商店街を訪問、それぞれ用意の質問事項やその場で感じたことを順番に尋ねては、探検カードに書き込んでいました。
パン屋のベーカリーフジタさんでは、「何年やっていますか?」「パンの種類は?」などと尋ね、店主の「50年になります」「菓子パンにサンドイッチや食パンも含めれば30種類は作っています」の答えに、「へ~、すごい。どれもめっちゃおいしそう♪」と感嘆の声。いまだ現役という分銅の付いた秤や、50㎝もある長包丁を見せてもらっていました。
数年前商店街にオープンした本屋「ほんの入り口」さんでは、「本屋を始めたのはどうしてですか?」「どんな本を置いていますか?」「一日にお客さんは何人来ますか?」などと質問。「自分がハッピーになれるかなと思って開店しました」「人気の本ばかりではなく、読んでほしいと思う本を置いています」などの答えを、すぐさま記録していました。
餃子屋の「北新地ぎょうざ家」さんでは、2班が合流、全員カウンターに腰掛けさせてもらって店主に質問。「お店は何年前からやってるんですか?」「何のメニューが一番人気ですか?」と訊き、「やはり餃子とシュウマイですが、餃子は色々な味のものを提供しています。ほかには…」と、子どもたちにわかりやすい言葉で答えていました。
ラッキーソルト横田屋さんでは、商品の岩塩を見学。ひと抱えもあるような岩塩の塊を前に、「この色は?」「味は?」などと質問。店主が「君らの家庭で使う塩は白いでしょう? あれは海水からできています。この塩は、薄いピンク〝紅色〟です。アンデスという高い山の上の塩ですが、元々は海底にあったものが隆起して結晶したもので、味はマイルドです。パンフレットをあげるから、また学校で勉強してみてください」と話し、岩塩の実物に触れたり、なめたりさせてもらいました。

船橋商店街のイベント情報を児童に周知
7月20日「打ち水マルシェ in YUKATA」

同店店主で船橋商店街の理事長でもある横田好弘氏は、同商店街で7月20日に開催する「打ち水マルシェ in YUKATA」のパンフレットを児童に渡して「君らの校区でこんなことをやるから、学校も夏休みに入ってることやし、みんなで来てや♪」と、地域のイベント情報を発信しました。
佐保小学校では全学年を通じて〝地域に根差した学習〟を基幹としており、実際に歩いて訪ね、見て聞いて、地域の今を学習。それぞれが地域の場所や人に関心や親しみを覚え、色々な感想を持ち帰ったことでしょう。教室ではそれを持ち寄り、自分が行かなかった商店や施設のこともみんなで共有する作業が行われ、さらなる探検欲が芽生えそうです。

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